皆さん、こんにちは。戸田デザイン研究室で広報・企画ディレクションなどを担当しています大澤です。
いつも弊社商品をご愛顧いただき、誠にありがとうございます。
昨年12月の始めに誕生したカードゲーム『TRIO APARTMENT(トリオ・アパートメント)』。
コロナ禍の“おうち時間”需要でカードゲームの人気も不動のものとなる中、お陰さまで大好評です!本当にありがとうございます!!
『TRIO APARTMENT』は弊社初のカードゲームであり、話題のプロダクトデザインを手がける デザイナ―ユニットidontknow.tokyoと一緒に作った初のコラボ作品でもあります。まさに初めて尽くし!
お客さまやお取引先さまからも、「戸田デザインがコラボすると思わなかった!!」とか「idontknow.tokyoさんてどんな人たち?」などいろいろなご質問をいただくことが増えてきました。
なるほど、確かに…。 『TRIO APARTMENT』は誕生の経緯から制作過程まで、語るべきストーリーは満載!商品の企画から制作に立ち会った私の本音も織り交ぜながら、ちょっとディープな制作秘話をお届けします。商品自体の魅力はもちろん、モノ作りの面白さ、コラボレーションの意義など モノ作りに興味のある方にも楽しんでいただけたら嬉しいです。
無条件でかわいいカード!(だと思います!) |
・『TRIO APARTMENT』についてはコチラから:https://toda-design.com/?pid=155560907
■なぜ、idontknow.tokyoなの?
まずはここからお話しを進めてまいりましょう。「idontknow.tokyo」を一言で表すと、プロダクトデザイナ―の集団。twelvetoneの角田崇さん、TENTの治田将之さん、青木亮作さんによって2017年に結成されました。
・idontknow.tokyoさんについては、コチラから:https://idontknow.tokyo/
弊社との繋がりは、私が idontknow.tokyoさんに強い関心を持ったところからスタートしました。
出会いは『HINGE(ヒンジ)』というプロダクトから。弊社商品も長年お取り扱いいただき、数々の名品を世に送り込んできた雑貨店 アシストオンさんにお邪魔した時に販売されていました。
この『HINGE』という商品は今やidontknow.tokyoを語るのに欠かせないものですが、実際すごく不思議な商品でもあるのです。アイデアをサッと書き留めるための最高のツールと題し、コピー用紙を挟み込んで書く。好きなように書く。誤解を恐れず言えば ただ、それだけのツール…。 潔い、良過ぎる…。
そしてこれ、実際に使ってみるとすごーーく良く考えられているのです。一切クリップがなく、小さなポケットで挟み込めば紙がズレることがありません。予備のコピー用紙や資料を挟み込めるサブポケットも片側についていて、背にはペンを挟める場所も確保。素材も軽く柔らかいので、アイデアが出るといつも以上にアクションがワタワタする私も手指を傷つけることなく、打合せにもガンガン使える!!
もちろんデザインも秀逸でした。アイデアを書き出すのに必要なものは全部ある。でも、視覚に入ってくるのは 真っ白なコピー用紙。とにかく思考を邪魔するノイズが無いから、真っ白な紙に縦横無尽に思いつきを書く・整理する…。この白い紙は、私だけのフィールド。己の中に眠る集中力を総動員してくれます。(と信じることができます!)
・アシストオンさんはコチラから:https://www.assiston.co.jp/
・『HINGE』についてはコチラから: https://idontknow.tokyo/hinge. html
「こんな局所を狙ったアイテムを、ここまで突き詰めるなんて…idontknow.tokyoという人たちは 自分たちの本当に欲するものを 恐いくらい真剣に作る人たちなのか?」
『HINGE』を使い込むほどそんな思いが湧き上り、idontknow.tokyoの発信する情報を追いかけ始めました。
やはり既存のマーケティングからは離れたモノ作りを行い、とにかく商品への思い・考え・熱量が深い。機能、デザインも本質からブレない。故にシンプル。僭越ですが これは、戸田デザイン研究室と何かが近しいかも知れない。
ちょうど弊社での新しい取組みの道筋を考え始めていた私は、漠然と「いつか、idontknow.tokyoさんと何かをご一緒に作れるかもしれない。」と思い始めました。
そうと決まったら、アクションあるのみ!お近づき大作戦のスタートです。
idontknow.tokyoさん主催の忘年会にも参加し、溢れるHINGE愛をアピール。 HINGEのユーザーミーティングでは図々しくもユーザーとしてお話に参加。(我ながら『HINGE』1つで よくもこんなに…と思います。)
アシストオン店主 大杉さんのお力添えもいただき 弊社にも皆さんで遊びに来てくださるまでに!弊社作品にも強い関心を寄せてくださり、代表であり作り手でもある 戸田やすし(私は密かに"親方”と呼んでいます)とも モノ作りの話しも弾み、その様子をidontknow.tokyoのコンテンツで配信くださいました。
自然と「いつかなにかご一緒できる機会があればいいですね〜。」と言うお話しも生まれるように。しかし、互いに思いや考えを大切にモノづくりを行う者同士。無理に機会を捻出してコラボしても、意味がありません。
「これだ!」と思うモノを生む為に必要だった、そんなコラボでなくては!!
きっといつかその機会はやってくるはずよ。でも それはいつかしら…。そんな白馬の王子さまを待つ乙女のような気持ちで過ごしていると、 機会は突然やってきました!
※これがその、配信動画です。
■天使よ、君に伝えたい「ありがとう」。
コロナ禍で迎えた、2020年の初夏。アシストオン店主 大杉さんからメッセージが届きました。
「戸田デザインさんのイラストに、天使ってありましたよね?」このメッセージがすべての始まりでした。
詳しくお伺いすると idontknow.tokyoさんが『TRIO』という新しいカードゲームを数量限定で作られた。そしてこれが、戸田デザインとコラボの余地があるのでは、と仰るのです!
すぐにサンプルをお送りいただき、実際にプレイ。 「天使」5枚、「悪魔」5枚、「人間」15枚の3種のカードをめくり、どの絵柄が出るのか大きな声で宣言して当てる。“坊主めくり”にインスパイアされたシンプルで明快なゲーム内容は、1ゲームのプレイ時間も短く、年齢を問わず盛り上がる内容でした。
idontknow.tokyoさんは、オリジナルをグッと子どもたち向けたヴァージョンをお考えのご様子。
・オリジナル『TRIO』についてはコチラ:https://idontknowtokyo.stores. jp/items/ 5fa26c48da019c23036ac966
これがオリジナル『TRIO』 |
正直 ゲーム性のあるものは、戸田デザインとしては未知の領域。イラストだけ提供しました、という結果になってはオリジナルの良さも損ねてしまいます。どこか親和性はあるだろうか…。実際、一見シンプルに見えて『TRIO』は練られていました。まず「誰でもできて、勝敗を読めないゲーム」を作ること自体、実は大変に難しいこと。
そこに「なにが当たるか宣言する」という、小さな意思表示が加わることで、老若男女問わずワイワイモードが高まるスイッチが入るのです。さすが idontknow.tokyo…。
届けたい本質からブレずに 要・不要を見極め、心を動かすモノに仕上げていく。これは戸田デザイン研究室が鍛錬を重ねてきたところ。 『TRIO』には近しいプロセスがひしひしと感じられました。
これは「今まですべて一から自分たちで作ってきた戸田デザインが、優れた土台のあるものをどう発展させられるのか。素晴らしいチャレンジの機会ではないか?」
「戸田デザインと戸田やすしの持っているデザイン性や考えを さらに深堀するきっかけになり、まだ見えていないものを引っ張り出してくれるに違いない。」
そんな思いが込み上げてきました。
ここまできたら、あとは戸田=親方への提案を残すのみ。次回は新しいモノ作りや取組みを前に避けては通れない、親方とのぶつかり稽古から始まります!
※ちなみに私たちのプロダクトをじっくりと見続けてきてくださった大杉さんは、弊社Facebookにアップした天使のイラストを思い出し「そうだ、そうだ 戸田デザインがいるじゃないか。」と思ってくださったそうです。なんと有難いことでしょう…。
天使のイラストにも感謝。君がいてよかったよ、ありがとう〜〜!(「裸に靴下で攻めのコーデじゃーん。」とか言って笑ってごめんよ。)
サンキュー♪ |
■ 【その2】へつづく